2024-01-01から1年間の記事一覧

もうすでに取り壊されたはずの母の実家に、たくさんの知り合いが集っている。薄暗い居間には小学校のクラスメイトたちが並んでいて、彼らは子供だったり成長した姿だったりと年齢がまちまちに見えておかしな感じがするけれど、そこに鬼籍入りした祖母や叔母…

動物園。ペンギンとナマケモノの小屋の側にいる。両方の扉は開き、動物たちはそこを自由に出入りできる。腹の部分の毛がレモン色のペンギンがよちよちと寄ってきて(そのとき自分はこの黄色いペンギンを目当てにここに来たことを思い出す)、眺めていると、そ…

スマホをこちらにかざしながら若い男が近づいてくる。どうやらニコ生で配信中らしい。私はなぜか彼に親しみを覚え、配信をみている人に向けて笑顔をつくってみせる。 黒縁メガネのその男は黙ったままリュックを肩から外し、中にある大学ノートを差し出して「…

みかんの皮を縫いあわせ、みかんを入れる袋を完成させた。オレンジ色の皮に黒の縫い糸が走って表面はバスケットボールのようだけど、形は自立できるように三角錐でスマート。我ながらうまく作ったのではないかと思う。

右手をひらき猫の背中に乗せ、そのまま操作できるゲームコントローラーを開発しようとしている。どんなひとから命令されたのかは忘れてしまったけれど、とにかく作業にかからないといけないことは決まっているようだ。 左手に持つコントローラーにはスティッ…

夜の公民館で会議を終え、玄関で靴を履こうとしているときに自分が素っ裸であることに気がついた。まわりには作業している女性たちがいて、そのうちの何人かが私の姿をみて「キャーもう!」と叫んだけれど、その声にはびっくりした感情も非難の色もなく、こ…