2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

誰か知らない人の夢の中にいる。 私の体は濁流に操られてどこへ行くかわからない。右も左も泥水が渦をまいているけど、そこには不思議とさわやかな清潔感があり、息苦しさはない。チョコレート製の霧のなかにいるような甘くてなめらかな感触のなか、私は「誰…

3人で食事をしているところに知らない女性が近づいてきた。お腹のあたりが不自然に小さく膨らんでいる、彼女が上着のジッパーを上げるとキャベツがひとつ現れ、それがポトンと鉄板に落ちた瞬間、細かく破裂して、中に包まれていたお好み焼きの生地が広がった…

広い迷宮を探索している。迷宮の中心には元世界チャンピオンのボクサーが住んでいて、彼に見つかった訪問者はほとんどみんな殴り殺される、という、ミノタウロス神話のような設定。 迷宮内の暗い通路を歩いていると、壁一枚隔てたところからボクサーの走る音…

アイスクリーム屋に入る。商品はカップアイスだけで、ふたを取ると現れるアイスの表面が「よく鍛えられた胸板」のかたちに盛り上がっているのがこの店の売りらしい。おすすめはどれですかと訊くと、若い女性の店員は「どれも同じですよー。形、そろっていま…

夢のなかの私は警察官で、同僚たちと講義を受けるために廊下を歩いている。たどりついた講堂は広く、壇上にたつ60歳くらいの署長が全員の到着を見届け、席に座れと号令をかけた。署長はしっかり背筋をはってゆっくり視線を動かし、よく通る低い声で話す。彼…

図書館で「ツバイズム」というタイトルの本を手にとってみた。ツバイズムとは鳥の翼のように軽く時流をつかんで世を渡っていく主義、ツバサイズムを縮めた造語らしい。この本の表紙にはツバメの写真が大きく使われているのだけど、これだと一見してツバメイ…

「松方弘樹の店」に入る。夢の世界で松方弘樹は存命なのだが、その店を経営しているのは松方弘樹ではなく古橋という名の中年男性らしい。日本一の松方マニアを自負する古橋さんは、松方弘樹が出演したドラマ、CM、バラエティまでほとんど全てを録画していて…

子供のころ住んでいた家にいる。居間の天井から垂れ下がっているロープを体に巻きつけて、ドンと床を叩くと仕掛けが作動する、と誰かから教えられたのでその通りにすると、天井が開いてロープがまきとられ、私の体は上の階まで持っていかれた。たどりついた…

朝起きて玄関をあけるとドアの前にAmazonのダンボールが届いていた。昨日そういえば本を注文したんだった。箱の上にはA4サイズの封筒が置かれているが、こちらには覚えがない。手にとった封筒の上部には横長の液晶がはりついていて、それが電光掲示板のよう…

■従姉妹と港町を歩いている。天気がいいし釣りでもしようという話になり、川辺の釣具店に入る。薄暗い店の奥から、みたところ80歳くらいのおばあさんが現れる。ひとりでやっている店らしい。「バス釣りをしたいんですが」と言うと店主は、珍しい注文を受けた…