2020-01-01から1年間の記事一覧

猫に誘われて古びた小さなビルに入る。猫を追いかけていると言うよりは、私はその猫の意思と知性を頼って行き場所を決めてもらっている。知らない街でどこへ行っていいかわからない、大人に手を引かれる迷子のような気分だった。 猫はビルの窓から、似たよう…

美術館の地下室で暮らす男の噂を聞いた。その美術館は幅の広い川の中洲にたって両岸とは橋で繋がれている。外観は京都市美術館に似て、和洋折衷の重厚な造り。男はこの川にそびえる美術館への愛にとりつかれてしまい、館長に頼みこんで地下の狭い部屋を寝ぐ…

大きな川を渡るには

夢のなかでよくテレポートする。たとえばぼくは見覚えのない薄暗い部屋にいて、ドアは外からロックされ出ることができない。うろうろと窓を探しているうち、足元に銀色の排水溝をみつけ、そこに顔を近づけ精神を集中するとみるみる体が液状化して、つぎの瞬…

知り合いの家を訪ね、私は大きな黒いソファに腰掛けている。かかとに何かあたった感触がしたので覗いてみると、ソファの下にぐるぐる巻きになった電気のコードがみえた。よくみれば部屋には他にも規格外に長いコードがそこかしこ床を這い占領して、これを踏…

‪風になびくカーテンを固定カメラで映しているYouTube動画をみている。そこには 「やはりあの寂しさが募りたり」 というコメントだけが付けられていた。 鉤括弧でくくられてるから、これは何かからの引用なのかもしれない。再生数をみると2桁で、下段にある…

先月みた黒猫の夢2つ ■1日中黒いトラネコと遊んで、夜ベッド横のちぐら(それは今買おうか検討しているちぐらだった)で寝かせるとき、猫の口に灰色のマスクがついているのに気づく。マスクは太陽光のもとでは透明にかわる特殊な素材でできていて、日が暮れた…

近所の川辺。おそろしく長い釣り竿に猫をぶら下げて右手で揺らし、それを左手のカメラで撮影してる若い男がいる。猫は四角い発泡スチロールの上にのっているようだ。 「釣り糸は猫にも付けられてるみたいですね」と隣のおじさんが言った。 猫を釣るだなんて…

洞穴を改造した宴会場で、30人ほどいる俳優たちの打ち上げのために食事をつくり、飲み物を注いでまわっている。彼らは誰も配膳を手伝おうとしない。私は場の雰囲気をよくしようと、なかば強迫的に愛想良く、話をふったり笑ったりしている。ひとりの俳優が緑…

川を越えた街の巨大ショッピングモールで道に迷っている。一本道をすすみ、いきついた先はふぐ料理屋の裏口で、この店内を抜ければモールの中心部へ戻れるようだ。もう私には引き返す体力が残っていない。「すいませーん!」と言いながら、脱いだ靴を両手に…

noteはじめました

猫さんの話をnoteに書いてます。良かったら読んでみてください note.com

夜の海。私は漁師たちと船に乗っている。デッキには先ほど獲ったばかりのホタルイカが敷き詰められて、歩くには足の踏み場をよく探さないといけない。 街の明かりは遠い。港へ帰るまでにはまだ少し時間がかかりそうだ。月の光が水面をふち取って、波が強いこ…

古本屋にて、8つのカーストが存在する空想世界をまとめた画集をみている。シリーズは全8巻あり、巻ごとにひとつのカーストに絞った絵が載っているらしい。私の手にしているのは第1巻で、下層とされている人々の生活が描かれている。つまりまだあと7つの世…

透明人間と漫才のネタ合わせをしていたが、オチの直前に彼はいなくなってしまう。 相方を探し歩いている中、地下につづく階段をみつけ、おりてみるとそこは犬の飼育小屋で、私は犬たちが暮らしやすくなるように整理と掃除をはじめる。 すると脇にはさんでい…

夢まとめ

■2018年、初夢。テレポーテーションできるようになったので遊んでたら知り合いに見付かって、その仕組みをハリガネをつかって説明する(納得してもらえた) ■仰向けで雅楽を聴く野外イベントにいる。「いしや〜き芋〜」のメロディーが何層にも重なって繰り返…

シェアハウスにいる。窓からみえる建物の形が読んでいる本に描かれた絵と似てる気がして照らし合わせると、2つがぴったりと一致する。作者はここに来たことがあるんだなと嬉しくなって同居人に伝えようとするけど、その絵が載ってるのがどのページだったの…

ドラマ相棒のコンサートにいる。出し物は劇伴に歌を乗せたかたちのものが多く、アレンジはファンク風で、歌は演歌調。 演奏の合間にはさまるコントタイムに柴田理恵がひとりであらわれる。柴田は裸にみえるタイツを着て踊り、決めのポーズで体を逸らし股をひ…

何かの式に出席している。壇上のカメラマンが、集合写真を撮るのでこちらを見てくださいと言う。列席者は大勢ひしめき合ってるものだから、誰の顔も隠れないようフレームにおさまるために、私を含めみんな工夫して体を傾けたりしている。カメラマンも全員が…

私は看守として刑務所にいる。友達(と思っているが具体的な誰かではない)が入っている独房の檻を開けて一緒に廊下を歩く。つよい解放感を覚え、もしかしたら囚人は自分の方だったのではないかと思う。 翌日も同じように、私は友達の檻の前に立っている。ここ…

祖父が夢に現れる。顔は靄がかってはっきりとは見えないが眼鏡と笑うとき覗く歯の形で祖父だとわかる。私は自分が夢をみていることも、祖父がもう亡くなっていることも認識していた。 どこからともなく50年代ポップス調の曲が流れ、祖父と私はメロディーに乗…

ある女性と図書館にいる。我々はお互い好意を持ってるようだけど、ずっと離れて本を読んでいる。ときどき目を合わせるだけの日々が続き、8日後、ようやく、どちらともなく話をはじめた。 「1番得意なことは何?」と質問された私は「水溜りをとびこえるのが上…