居酒屋。窓から外の見える隅の席で飲んでいると、若いカップルがやってきて隣に座る。男のほうがカバンからガラス製のサイコロを3つ取り出し、それを私の前のテーブルに置き「合計の数字をいってみて」という。それに答えると、男はサイコロに指をそっと置く、と上の数字がかわって、どうやら彼は手品師のようだ。それをみた女は笑い声をあげ、私の反応を待っている。「おお、すごいね」と私がいうと、彼等は満足した様子で店をでていった。