机を挟んで、女性教師と向い合って座っている。
彼女はクラスメイトの様子を尋ね、なにか取り調べをしているようなのだけど、気を使うあまりまわりくどく話すものだから、そこで何が問題になっているのか私にはつかめなかった。2人の間には距離の消えないもどかしさがあるが、私はその同い年くらいの先生が可愛いのと、やさしい話し方をするので悪い気なく質問に答えていた。

突然私の左で、特急列車が走って去った。我々の5メートルくらい、すぐ側で、フェンスもないので恐怖を感じる。先生が「次は新幹線がくるよ」と言っている最中に地鳴りが起こり、あっという間にさっきと同じ線路の上を新幹線が走り抜けた。
「こんなのにはねられたら、ぶつかったって気がつく間もなくあの世ですね」と私がいうと、先生はこっちをみて微笑んだ。