夜、古くて大きな民家*1にいる。布団がしいてあり、寝なければいけない感じだけど、なんとなく落ち着かずにウロウロしていると、床が揺れ、津波警報が鳴った。

家のすぐそばには溜池があって、それが溢れようとしているのが窓からみえた。
私は携帯をとって、着信履歴からある女性に電話をかけた。つながるなり「津波が来るから、気をつけて」とつたえる。が、相手はその女性の親で、静かな声で「もうかけて来ないでくれ」とだけ言って電話を切った。私は彼女の家族から嫌われているみたいだった。

水は家に迫り、もう床をひたしていた。母親が寝ていたので、起こし、連れて逃げようとした。「60センチを超えたら身動きがとれなくなります」というアナウンスが響く。我々が玄関にたどりつくと、いきなり爆発音のようなものがなって、家が池に沈んでいった(波に飲まれたという比喩ではなく、今まで家が湖のなかに建っていて、それが沈んだ感じ)。
数秒で湖底に落ちたが、なぜか水は家に入ってこない。水族館のように、窓から魚の泳ぐのがみえた。
外には出れそうもないけど電話も繋がるし、食べ物もあるし、救助を待っていればたぶん大丈夫だろう。と私は安心して椅子に腰掛けた。

*1:古い日本の民家が夢によくでてくる。そこはたいてい薄暗く、静かで、とても広い。複数の家が重なったような造りで、迷路のようになっていることもある。障子をあけたら古本屋につながってたり…。どれだけ歩いても全体を把握できないっていうのがポイント。