2021-01-01から1年間の記事一覧

バラエティに出ている香取慎吾が番組の最後、カメラに向かって手をふりながら大きな声で「じゃばよー!」と言った。「じゃあね」と「あばよ」の合成語らしい。どうやらまた新語を流行らせにかかってるんだな、しかしもうさすがに厳しいんじゃないかと思った…

「滝原くん」の霊にとり憑かれてしまい、どこへ行っても人々が自分のことを滝原くんと呼ぶようになった。呼ばれた数が増えるにしたがって私の姿は滝原くんに近づいていくらしい。鏡をみるとそこには、学生服を着た、おかっぱあたまの小柄な青年が映ってみえ…

「ゾーン寿命」と刺繍された手ぬぐいが物干し竿にかかっているのが窓の外に見える。風にゆれるその文字が私には「みなさんここがあなた達の息絶えるべき場所ですよ」とでも言いたげに、不吉な風を振りまいてるようにみえて、これを一刻もはやく処分してしま…

子供3人と50歳くらいの男が港町を散歩している。男は芸術家らしく、オーバーサイズのスーツを軽く着こなし、歯並びのいい口を大きくあけて笑い、きっちり剃られたスキンヘッドは威圧感より愛嬌を感じさせる。かれらは親子ではないが、子供たちは男を慕って楽…

動物の細胞を移植された力士が、スライディングを得意技に連勝を重ねているそうだ。スライディングとはつまり仕切りのあと上半身からではなく、低い体勢でじぶんの足を相手の足にぶつける策なのだが、そこでうまく体を残して倒れないみのこなしに強味がある…

たまちゃん(飼い猫)がベッドの上にのってこちらにむかって話し始めた。その語尾はすべて「***ってわけ」なのだけど、肝心の***がよく聞き取れない。ただなんとなくここの生活をどう思っているかについて説明したいのだな、という雰囲気を感じる。内容…

ぼんやりテレビをみていたら激しい音と共に勢いよく友達が部屋にとびこんできて、肩から下げてるカバンの中身を床にぶちまけた。散らばったものはゲームソフトのようだけど、手にとればそれはプレイディアとか3DOだとか、どれも過去の遺物となったマイナーハ…

観光でインドネシアの農村に来ている。すらっと背が高く筋肉質な男が現地のガイドで、我々は友達のように屈託なく話のできる関係をすでに築いてるようだった。森に囲まれた村の生活は常に自然と共にあり、道は舗装されておらずところどころぬかるんでいるが…

お土産を買いすぎて持ちきれなくなり、夜の駅で立ち往生している。売店のそばに樽を見つけ、近寄ってみてみたら樽の上部が開いているので、これはちょうどまとめるのに便利だとそこに荷物を全部詰めこんだ。その樽は両手を巻きつかせてやっと持ち上げられる…

学生時代の知人5人ほどが会議室のような場所で私の描いた漫画を読んでいる。あいつ漫画描いてたんだ、へえ意外だね、等と言いながら回し読んでる音がドア越しに聞こえる。評判は上々のようだった。中にひとり、教師のような佇まいをした年配の男性が混ざって…

男がPCで文章を書いている。テクストが完成すると彼はそれを手でひとまとめにしてから小さな紙袋にいれて、口の部分を丁寧に折って封をする。ちょうど小麦粉の袋をしっかり閉じて、粉が飛散するのを防ぐように。男がモニターの中に入ったのか、それとも文字…

薄暗い和室の中、2枚ならべた座布団の上で横になってぼんやりしているうち、部屋の隅に男の子が座っているのに気がついた。彼は背中を丸めて私の足の爪を切っているようだった。私と男の子の距離は4メートル以上あるので、彼のいるところまで私の体が届くは…

香辛料を扱った文庫本のシリーズが本屋の棚にずらっと20冊ほど並んでいる。タイトルはどれも「欺く」で、それはスパイスがひとの舌を翻弄するところから来ているらしい。欺の字が鋭角で細いデザイン性の高いフォントであるところには、否定的な言葉を洒落て…

ホテルの一室で知人(と夢では思っているが起きてみれば誰かわからない)女性から、息子をしばらく預かってほしいと頼まれた。マルという名前らしい、その子供は元気に部屋を走り回っているが、体の大きさは赤ちゃんほどで、すばしっこく、なにかジャングルで…

バーでタモリとウイスキーを飲んでいる。夜が深まるにつれタモリは姿勢を低くしていって、やがてカウンターテーブルにひだりの頬を付けたままこちらを向いて喋っていたが、やさしい口調の声はとぎれとぎれになり、ついには話の途中で黙ってしまう。サングラ…

お知らせ(9年目にして初の)

夢日記をつけていると夢を覚えている率が上がって明晰夢を見やすくなる、とはよく言われる話ですが、私の場合、明晰夢はよくわからないけど、確かに日記をつけるほど記憶が残りやすくなる実感があります。記憶が残りやすいというのは、夢が鮮明になり定着し…

旅客機の席に腰かけて飲み物を飲んでいる。それは疑いようもなく私が今まで乗ったどれよりも巨大かつ凝ったつくりの乗り物である。通路は何十年もかけて無計画に掘りすすめた地下街のように節操なく折れ曲がり、またその幅は一定することがなく、階はいつも…

坂になった大通りを歩いて下る。私はこの町の暮らしに愛着を持っている。なんの文句もない幸福感。それは今向かっている先から吹いてくる風のおかげでもある。やむことのない強風は地上を直線的に通り抜けるだけだけれど、上空では方向を変え続けていて、そ…

誰か知らない人の夢の中にいる。 私の体は濁流に操られてどこへ行くかわからない。右も左も泥水が渦をまいているけど、そこには不思議とさわやかな清潔感があり、息苦しさはない。チョコレート製の霧のなかにいるような甘くてなめらかな感触のなか、私は「誰…

3人で食事をしているところに知らない女性が近づいてきた。お腹のあたりが不自然に小さく膨らんでいる、彼女が上着のジッパーを上げるとキャベツがひとつ現れ、それがポトンと鉄板に落ちた瞬間、細かく破裂して、中に包まれていたお好み焼きの生地が広がった…

広い迷宮を探索している。迷宮の中心には元世界チャンピオンのボクサーが住んでいて、彼に見つかった訪問者はほとんどみんな殴り殺される、という、ミノタウロス神話のような設定。 迷宮内の暗い通路を歩いていると、壁一枚隔てたところからボクサーの走る音…

アイスクリーム屋に入る。商品はカップアイスだけで、ふたを取ると現れるアイスの表面が「よく鍛えられた胸板」のかたちに盛り上がっているのがこの店の売りらしい。おすすめはどれですかと訊くと、若い女性の店員は「どれも同じですよー。形、そろっていま…

夢のなかの私は警察官で、同僚たちと講義を受けるために廊下を歩いている。たどりついた講堂は広く、壇上にたつ60歳くらいの署長が全員の到着を見届け、席に座れと号令をかけた。署長はしっかり背筋をはってゆっくり視線を動かし、よく通る低い声で話す。彼…

図書館で「ツバイズム」というタイトルの本を手にとってみた。ツバイズムとは鳥の翼のように軽く時流をつかんで世を渡っていく主義、ツバサイズムを縮めた造語らしい。この本の表紙にはツバメの写真が大きく使われているのだけど、これだと一見してツバメイ…

「松方弘樹の店」に入る。夢の世界で松方弘樹は存命なのだが、その店を経営しているのは松方弘樹ではなく古橋という名の中年男性らしい。日本一の松方マニアを自負する古橋さんは、松方弘樹が出演したドラマ、CM、バラエティまでほとんど全てを録画していて…

子供のころ住んでいた家にいる。居間の天井から垂れ下がっているロープを体に巻きつけて、ドンと床を叩くと仕掛けが作動する、と誰かから教えられたのでその通りにすると、天井が開いてロープがまきとられ、私の体は上の階まで持っていかれた。たどりついた…

朝起きて玄関をあけるとドアの前にAmazonのダンボールが届いていた。昨日そういえば本を注文したんだった。箱の上にはA4サイズの封筒が置かれているが、こちらには覚えがない。手にとった封筒の上部には横長の液晶がはりついていて、それが電光掲示板のよう…

■従姉妹と港町を歩いている。天気がいいし釣りでもしようという話になり、川辺の釣具店に入る。薄暗い店の奥から、みたところ80歳くらいのおばあさんが現れる。ひとりでやっている店らしい。「バス釣りをしたいんですが」と言うと店主は、珍しい注文を受けた…